90歳にして青春、これが医学の常識
創造性は「経験×意欲」だという。
売れっ子の茂木健一郎氏が「脳を生かす仕事術」(PHP研究所)で述べている。
そうだとすれば、多くの経験を積み、大いなる意欲を持つことが重要になる。
この両方を兼ね備えられるのは、お年寄りである。
若者は大いなる意欲は持てるが、いかんせん、多くの経験というわけにいかない。
そこで、茂木健一郎氏は次のように述べることになる。
「経験をたくさん積んだお年寄りが本気で意欲を出すことが一番すごい。」
その例として、芸術家の岡本太郎氏と漫画家の手塚治虫氏をあげる。
岡本太郎氏は、大阪万博のシンボル「太陽の塔」を製作した方であり、
いろいろなもの「作りたい」と亡くなるまで制作意欲を失わなかったという。
手塚治虫氏は、晩年でも、若手の漫画家に競争意識を持っていたという。
まさに、青春とは心の若さである、ということである。
創造性は若者から生まれるというイメージは、人間の摂理と異なるのである。
茂木健一郎氏の教えに従えば、創造性のイメージは、次のようになる。
「創造性は意欲ある老人から生まれる」
ある意味では定年後こそ、創造性を発揮する時期になるのではないのか。
従来の多くの経験を生かし、組織に縛られない自分を生かす大いなる意欲で、
自己実現をし、あるいは、社会に貢献できるからである。
90歳にして青春、これこそ最近の脳医学の常識なのである。
70歳の青年、老けている場合ではない。
顔のしわが多くなっても、心を明日の方向に向けて今を楽しもう。
70歳の青年の楽しむ姿を見て、30歳の老人にも元気が出てくるはずだ。
かくして世間は元気になる。
80歳のお嬢さん、愚痴ばかり言っている場合ではない。
少しぐらい腰が痛くなっても、お転婆振りを発揮して、大いに人の世話を焼こう。
80歳のお嬢さんのお転婆振りを見て、40歳の老婆もお嬢さん気分になるはずだ。
かくして世間は明るくなる。


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